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骨折・脱臼

骨折・脱臼で悩みを
抱えている方へ

骨折・脱臼は、回復までに数ヶ月かかることもあり、大ケガといえるでしょう。

日常生活でも起こる可能性がありますが、スポーツや交通事故といった大きな衝撃がきっかけとなることが多く、防ぎようがない場合もあります。

万が一骨折・脱臼した場合は、自力で元の位置に骨を戻してはいけません。
周囲の組織が傷つき、回復が遅れてしまうこともあります。

こちらでは、骨折・脱臼の原因や症状、対処法・予防法について詳しくご紹介します。

目次

このような悩みはありませんか?

  • 安静にしていてもぶつけた箇所の痛みが強い
  • ぶつかった拍子に肩が外れた
  • 脱臼するくせがついてしまった
  • 骨折した骨がなかなかくっつかない

骨折・脱臼の症状と原因

骨折と脱臼はどう違うのでしょうか

骨折は文字通り骨が折れることをいいますが、骨にヒビが入っている状態も実は骨折の1つです。

一方、脱臼は骨が関節面から外れた状態のことを指します。

骨折・脱臼は、状態や度合い、原因に応じてさらに細かく分類することもできます。

骨折・脱臼のそれぞれの症状について詳しくみてみましょう。

骨折の状態

◇完全骨折

完全に骨が折れている状態です。
骨の折れ方によって、横骨折螺旋骨折、粉砕骨折などに分けられます。

◇不全骨折

不全骨折とは、完全に骨が断裂していない状態のことです。
小さなひびであっても、骨折に分類されます。

・亀裂骨折

骨に亀裂やひびが入った骨折のことです。
疲労骨折が原因となることもあります。

・若木骨折

子どもにみられる、特有の骨折です。
子どもの骨は、大人に比べて柔軟性があるため、若木がしなるようにして骨折していることがあります。

・竹節状骨折(ちくせつじょうこっせつ)

圧迫などによって骨の一部が潰れ、骨折した部分が竹の節のように輪状に隆起している状態です。

骨折の原因

◇外傷性骨折

骨の強度よりも強い外力が加わることで、骨にひびが入ったり折れたりしてしまう骨折です。

◇疲労骨折

繰り返しの弱い負荷が加わり続けることによって、徐々に骨が弱り、ひびが入ったり折れたりしてしまう骨折です。

◇病的骨折

骨粗鬆症やがんの骨転移などによって、骨がもろくなっている状態で起こる骨折です。
本来は骨折しないような弱い外力であっても、骨が折れてしまう場合があります。

骨折の症状

◇固有症状

骨折特有の症状として、次のようなものが挙げられます。

・異常可動性

骨のヒビが深い場合、関節ではない部分が動いてしまうことがあります。

・軋轢音(あつれきおん)

骨折している部分を動かすと、骨が擦れ合うため、指先を当てると「ギシギシ」といった小さな音を触知することがあります。

・転位や変形

骨折した部分がずれたり曲がったりして、骨が本来の位置から外れ、変形したようにみえることがあります。

◇局所症状

固有症状に加えて次のような症状がみられる場合、骨折している可能性が高いといえます。

・痛み

安静にしている状態でも痛みが出ます。
骨折している部分に限定した強い圧痛や、骨折部分から離れたところに力を加えると患部に痛みが出る介達痛をともないます。

・腫れ

折れた骨が周囲の組織を傷つけることによって、患部が腫れあがることがあります。

脱臼の状態

◇完全脱臼

骨の関節面が関節から完全に外れた状態です。
完全脱臼は、関節包が破れて骨が関節包の外に出てしまう「関節包外脱臼」と関節包の中で脱臼する「関節包内脱臼」に区別されます。

◇亜脱臼

骨の関節面がずれているものの、一部はまだつながっている状態の脱臼です。

脱臼の原因

◇外傷性脱臼

強い外力が加わることで、関節が外れてしまう脱臼です。
肩関節は関節窩(関節のくぼみ)が小さくて浅いために脱臼しやすく、繰り返しやすいという特徴があります。
おもにスポーツ交通事故がきっかけとなって外傷性脱臼が生じます。

◇病的脱臼

病気によって引き起こされる脱臼です。
次の3つに分類されます。

・麻痺性脱臼

脳血管障害神経麻痺によって、関節が支えられなくなり、脱臼してしまうものになります。

・破壊性脱臼

関節リウマチなどによって、関節が破壊されてしまうことで、脱臼してしまうものになります。

・拡張性脱臼

炎症によって関節内に多量の水が溜まり、関節が拡張することで脱臼してしまうものになります。
股関節結核急性化膿性股関節炎などが原因として考えられます。

脱臼の症状

脱臼すると、骨が関節面から外れるため、変形がみられることがあります。
また、関節包や関節面が損傷すると関節の動きに不安定さが残ることもあります。
脱臼が起きた部分では、疼痛や腫脹、機能障害などもみられます。

脱臼は一度くせがついてしまうと何度も繰り返す可能性があります。

脱臼の注意点

脱臼を自力で元に戻そうとしてはいけません。
関節面や関節包がさらに傷つき、回復が遅れる可能性があります。

脱臼を元に戻すことを「整復」といいます。
整復は医療機関だけでなく、整骨院でも可能です。

脱臼してしまったら、早めに医療機関もしくは整骨院に相談しましょう。

骨折・脱臼の症状を改善に導く方法

覚えておきたい骨折・脱臼の対処法・予防法

骨折・脱臼は、思いがけないタイミングで起こります。

なかには、パニックに陥って、必死に元に戻そうと骨に無理な負担をかけてしまう方もいらっしゃいます。

骨折・脱臼に対処するには、あらかじめどのような症状が現れるのか知り、正しい対処法を覚えておく必要があります。

こちらでは、骨折・脱臼の対処法・予防法についてご紹介します。

骨折・脱臼の対処法

◇RICE処置の概要

RICE処置は、REST(安静にする)・ICE(冷やす)・COMPRESSION(圧迫する)・ELEVATION(挙上する)の頭文字をとった言葉になります。
スポーツの現場で実践されている応急処置の方法です。

◇RICE処置に必要な道具

RICE処置で必要な道具は次の通りです。

・添え木
・保冷剤
・タオル
・弾性包帯
・テーピングパッド

スポーツをしている方は、これらの道具をあらかじめ用意しておくようにしましょう。

◇RICE処置の方法

RICE処置では、応急処置として次の4つを実践します。

・安静にする(REST)

骨折・脱臼が起きた部分を無理に動かすと、周囲の血管や神経を損傷する可能性があります。
添え木やテーピングを使って患部を固定し、動かさないようにします。
添え木がない場合は、段ボールなど身の回りにあるものを活用しましょう。

・冷やす(ICE)

低酸素障害による細胞の壊死や腫れを抑えるために、患部を冷却します。
患部に直接氷を当てないように、タオルなどでくるんだ状態で冷やします。
1回の冷却時間は15分〜20分程度です。
患部の感覚が鈍くなってきたら一旦外し、再び痛みが出てきたら冷やします。

・圧迫する(COMPRESSION)

患部の内出血や腫れを防ぐために、圧迫します。
腫れそうな位置にテーピングパッドを当て、テーピングや弾性包帯を巻いて軽く圧迫します。

しかし圧迫が強すぎると、しびれや変色が起こることがあります。
力加減が大丈夫だったかどうか、こまめに末端をつまんで感覚や皮膚の色などを確認しましょう。

・挙上する(ELEVATION)

腫れを防ぐことが目的です。
心臓よりも高い位置に患部を挙げます。
下半身を骨折・脱臼した場合は、寝転んだ状態でクッションや台を使って、脚部を心臓よりも高い位置に保ちましょう。

骨折・脱臼の予防法

◇ウォーミングアップを行う

運動を始める前に身体を軽く動かしておくことで、関節の可動域が広がり、骨や関節にかかる負荷を軽減しやすくなります。

ウォーミングアップに向いているストレッチは、ダイナミックストレッチバリスティックストレッチです。
ダイナミックストレッチは、身体を動かしながら行うストレッチのことで、ラジオ体操が例として挙げられます。
バリスティックストレッチは、反動をつけて筋肉を伸ばすストレッチのことです。

◇練習メニューを調整する

骨折や脱臼を繰り返しやすいという方は、身体を酷使している可能性があります。
練習メニューの量や強度を見直し、自分の身体に合った練習量に調節しましょう。

◇睡眠を十分にとる

十分な睡眠をとることによって、組織の修復が促されます。
骨折は疲労の蓄積によって起こることもあるため、日頃から十分に身体を休めることが大切です。

また、睡眠不足が続くと集中力や判断力が鈍り、ケガが起こりやすくなることも考えられます。
1日6〜8時間程度の睡眠で、規則正しく寝るようにしましょう。

◇日光を浴びる

骨に大切な栄養素の1つでもあるビタミンDは、食事からも摂取できますが、日光を浴びることによっても生成できます。
夏場は10分間ほど日光に当たるだけでも、十分なビタミンDが生成できるといわれています。

紫外線が気になる方は、メラニン色素の少ない手のひらだけでも日光浴することがおすすめです。
室内で過ごす時間が長い方は、骨を強くするためにも1日10分日光浴する時間を設けましょう。

◇筋トレをする

骨折・脱臼を防ぐためには、筋トレも効果的だといわれています。
体幹はバランス感覚を司っているため、体幹を中心に鍛えることで骨折・脱臼の原因となる転倒が起こりにくくなります。
また、強い外力が加わったときも、筋力によって衝撃を分散できる効果も期待できます。

いるか鍼灸整骨院の
【骨折・脱臼】アプローチ方法

骨折や脱臼は外傷性のことがほとんどといえます。
そのため、捻挫や打撲などの軟部組織損傷なのか骨折や脱臼といった骨異常なのかの判断が重要になります。

骨折や脱臼の場合、初めに応急処置を行います。

骨折で骨が折れて大きくずれている場合や、脱臼では関節接合部から骨がずれていることがあります。
手を使って皮膚の上からずれた骨や関節の位置を正しい位置に戻す「徒手整復(としゅせいふく)」を行ってからギプスなどで固定します。

軽い骨折や疲労骨折の場合は、この保存療法で対処するケースがほとんどといえます。

固定後、神経損傷や血管損傷などの合併がないか一度医療機関でレントゲンなど精密検査をしていただき、医師に診断をしていただきます。
紹介状などはこちらでご用意いたしますのでご安心ください。

骨折の改善のためには、整復、固定後は骨が自然に修復されるのを待つことが基本になります。
当院では骨の癒合を促進させるため、微弱な超音波を1回20分間、骨折部に当てる超音波骨折療法を行います。

脱臼では、関節を元の位置に戻せば骨自体の異常はなくなりますが、関節周囲の靭帯など軟部組織の損傷がある場合があります。
そのため、関節周囲に超音波、微弱電流、物理療法、鍼灸療法などを行い、早期回復を促します。
固定具の除去後も、筋力低下がみられる筋に対する運動療法を行います。

病院で骨癒合まで処置をしてもらい、その後の運動療法のみの対応もしています。

著者 Writer

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山下 正信
ヤマシタ マサノブ
保有資格:柔道整復師、鍼灸師、障害者スポーツトレーナー、登録販売者
得意な施術:痛みを探る手技

<患者様へひとこと>
痛みに関してささいなことでもご相談ください。
患者様と共に痛みのない生活を送るをモットーに施術を行います。 実績経験はありますが、痛み方は同じとは限りません。毎回新鮮な気持ちで常に向上心を持ち患者様の痛みを取り除くためにはどうしたらよいか常に考えています。
専門分野でなくてもアドバイスができると思います。

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