股関節の痛みで悩みを
抱えている方へ
足の付け根にある股関節。
肩の関節と同じように球体構造をしており、あらゆる方向に動かすことが可能です。
地面から受けた衝撃をある程度股関節で分散させることで、上半身への負担を減らすことができます。
その股関節が痛み出した場合、変形性股関節症といった病気を発症していることがあるため注意が必要です。
股関節は、立ったり歩いたりするうえで必要な関節ですので、痛みがある場合は早めに対処しましょう。
こちらでは、股関節の痛みの原因や症状、対処法・予防法について詳しくご紹介します。
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目次
このような悩みはありませんか?
- 歩き始めに股関節が痛む
- 階段がスイスイ登れない
- 正座がつらい
- 足の爪が切りにくくなった
股関節の痛みの症状と原因
股関節は衝撃を吸収してくれます
股関節は身体を支えたり、衝撃を和らげたりしてくれる関節です。
そのため股関節を痛めてしまうと、膝関節や骨盤にまで悪影響がおよぶことがあります。
股関節の痛みは、放置していても良いことはありません。
症状を悪化させないためにも、股関節痛の原因を探り、早めに対処するようにしましょう。
股関節について
◇股関節の構造
股関節は、球関節です。
大腿骨の先端にあるボールの形をした大腿骨頭と、骨盤側で受け皿となるお椀型の臼蓋が組み合わさって構成されています。
股関節周辺の筋肉や腱が働き、骨頭が臼蓋の中を滑り転がることで股関節を動かせるようになっています。
股関節は球体をしていますので、前後左右あらゆる方向に動かすことが可能です。
◇股関節の役割
股関節は身体を安定させたり、摩擦や衝撃のダメージを和らげたりする役割を担っています。
股関節を構成する骨の表面は、数ミリほどの厚さがある、クッションのように柔らかい軟骨という組織で覆われています。
また、股関節は関節包で包まれており、中には関節液という液体が入っています。
このような組織の働きによって、股関節は滑らかに動かすことができます。
股関節の安定した動きは、大腰筋や大腿直筋、大殿筋などお尻や太ももにある筋肉によって支えられています。
股関節痛の原因
◇加齢
歳を重ねるにつれて、軟骨はすり減っていきます。
軟骨がすり減ると、硬い骨同士が直接擦れ合うようになるため、股関節痛が出やすくなります。
◇筋力の低下
股関節の動きには、さまざまな筋肉が関わっています。
股関節を引き上げるだけでも、大腰筋や腸骨筋、縫工(ほうこう)筋、 大腿直筋、恥骨筋などの力が必要です。
これらの筋肉が弱っていると股関節をスムーズに動かせず、痛みが出やすくなります。
◇オーバーユース
スポーツや仕事などで股関節に負担をかけ続けていると、筋肉が硬くなったり、炎症を起こしたりします。
大きな衝撃でなくとも、弱い負荷が繰り返し加わることで、股関節を痛めてしまう場合もあります。
◇姿勢の悪さ
姿勢が悪いと上半身のバランスが崩れ、その負荷が股関節にも伝わります。
特に、骨盤は股関節の動きをサポートする筋肉とつながっているため、姿勢の悪さによって骨盤がゆがんでいると筋肉が引っ張られ、股関節が痛むことがあります。
股関節痛の症状
◇股関節まわりの筋肉が硬くなる
股関節は、さまざまな筋肉とつながっています。
股関節が痛むと、股関節をかばおうとして変な歩き方になってしまい、特定の筋肉に負担がかかります。
すると過負荷によって筋肉疲労を起こし、筋肉が硬くなってしまいます。
◇股関節まわりの動きが悪くなる
関節周辺の筋肉が硬くなることで、股関節を動かしにくくなります。
正座やしゃがむ姿勢など、複雑な姿勢が困難になり、日常生活に制限が出てしまうこともあります。
◇変形性股関節症をもたらす
股関節の痛みから歩き方がおかしくなってしまい、痛みの出ないほうに体重をかけていると軟骨がすり減り、変形性股関節症となってしまうことがあります。
軟骨の摩耗と変性が進むにつれて痛みが増し、最終的には安静にしていても痛みを感じるようになります。
股関節に痛みをもたらす病気
◇大腿骨寛骨臼インピンジメント
股関節を深く曲げたり、ひねったりするような動作の繰り返しによって大腿骨と臼蓋がぶつかり、軟骨がすり減っていく病気です。
スポーツをしている方に多い傾向にあります。
◇大腿骨頭壊死症
大腿骨頭の血流が悪くなり、大腿骨頭が壊死してしまう病気です。
大腿骨頭は、もともと酸素や血液を供給している血管が少ないため、壊死が起こりやすい傾向にあります。
壊死した骨が折れたり、骨頭が潰れたりすることで股関節に痛みが出ます。
原因は明確になっていませんが、骨折や長期にわたる過度な飲酒、ステロイドの大量投与が影響するといわれています。
原因不明で突発的に起こる大腿骨頭壊死症は、難病にも指定されています。
◇関節リウマチ
関節リウマチは、本来自分の身体を守るべき免疫が、自身の細胞を攻撃してしまう病気です。
滑膜と呼ばれる部分に炎症が起こり、関節が破壊されていきます。
最初は両手や両足の関節に痛みや腫れを感じ、状態が悪化すると股関節にまで症状が広がることがあります。
股関節の痛みの症状を
改善に導く方法
股関節痛の対処法・予防法
股関節痛は急性期か慢性期かでそれぞれ対処法が異なります。
急性期は無理をせず、回復を待ちましょう。
また、股関節痛を繰り返さないためには、原因を取り除くことが大切です。
症状が落ち着いてからは、根本的な解決を目指しましょう。
こちらでは、股関節痛の対処法・予防法についてそれぞれご紹介します。
股関節痛の対処法
◇炎症期
炎症期は、次のように対処しましょう。
・安静にする
股関節痛が出ているときは、無理をしないことが大切です。
スポーツをしている方は、痛みが引くまで一旦休養をとりましょう。
正座をしたり、しゃがんだりすると痛みが強くなりますので、そのような動作は避けるようにしましょう。
・アイシングする
股関節が熱を持ったように腫れて痛む場合は、アイシングを行うと、腫れの広がりが抑えられます。
冷やすことで一時的に痛覚も麻痺するため、痛みも感じにくくなります。
◇慢性期
慢性期は少しずつ股関節を動かしていきましょう。
・筋力をつける
股関節痛を繰り返さないためには、お尻や太ももの筋肉を鍛えることが大切です。
周辺の筋肉を鍛えることで、股関節が安定し、痛みが和らぎます。
・適度な運動をする
股関節痛を緩和するには、日頃から身体を動かしておくことが大切です。
股関節痛がすでに出ている方は、水中ウォーキングや水泳など股関節に負担がかかりにくい運動を始めてみましょう。
運動は1日20分以上、週に2〜3回が目安です。
・膝や股関節への負担を減らす
股関節痛を和らげるためには、地面からの衝撃を減らすことが大切です。
靴はクッション性のあるものに変えましょう。
歩くときは、かかとから着地し、つま先で地面を蹴り出すようにすると、衝撃が緩和されやすくなります。
・下半身をストレッチする
股関節の痛みには、下半身のストレッチが効果的です。
床に座って行う大腿四頭筋のストレッチをご紹介します。
まず、足を伸ばして床に座ります。
そして、右膝だけ正座するような形に曲げます。
両手を後ろにつき、ゆっくりと状態を傾けていきます。
もも前の筋肉が気持ちよく伸びる角度まで上体を傾けたら、10秒〜15秒間その状態をキープし、深呼吸を繰り返します。
慣れてきたら、上体を後ろに傾ける角度を大きくし、負荷を強くしていきましょう。
股関節痛の予防法
◇正しい姿勢を身につける
骨盤を潰したような座り方をしていると股関節に負担がかかり、痛みにつながります。
座るときは、骨盤の下にある坐骨を座面にくっつけて座ることを意識しましょう。
坐骨がどれだか分からない方は、椅子に座った状態で、前後左右に身体を揺らしてみてください。
このとき、少し突き出て椅子に当たっている骨が坐骨です。
◇歩き方を改善する
歩き方の悪さが股関節の痛みをもたらすことがあります。
まずは、ご自身が普段使っている靴を裏返してみましょう。
左右の靴のすり減り方は均等になっているでしょうか。
もしも片側だけ異常にすり減っている方は、片足に重心が傾いている可能性があります。
左右均等に体重をかけることを意識しましょう。
歩くときは、かかとから着地します。
そして、つま先の方へとスムーズに体重を移動させ、足指の付け根を使って地面を蹴り出しましょう。
階段を使うときは、ゆっくりと足裏全体で着地することを心がけましょう。
◇体重をコントロールする
体重が急激に増加すると股関節に負担がかかり、痛みが出やすくなります。
こまめに体重を測り、太りすぎないよう食事や適度な運動で体重をコントロールしましょう。
◇杖を使う
杖を使うと股関節への負担を軽減できます。
杖の長さは身長の半分の長さにプラス2〜3cmした程度が目安です。
股関節の痛みがない側の手で杖を持ちます。
歩くときは、まず杖を出し、そのあとに痛い方の足、最後に杖を持っている方の足を出すようにします。
いるか鍼灸整骨院の
【股関節の痛み】アプローチ方法
当院では西洋医学や東洋医学などの観点から、症状がどこからがきているのか、全身を多角的にみて症状改善を図ります。
まず初めに、姿勢の分析を行うことで骨盤中心に全身のバランスを把握し、股関節の動きをチェックします。
股関節の動きや筋肉の状態から、原因がどこにあるかを突き止め、筋肉調整を行います。
状態にもよりますが、ストレッチ、マッサージを中心に施術を行います。
炎症がある場合には電気療法や鍼灸療法を使い、炎症を抑えるための遠隔療法を行います。
痛みがおさまってきたら、痛みが出ない身体になるように施術を行っていきます。
骨盤の矯正をメインに、上半身を支えている背骨の矯正も施術プランにいれていきます。
さらに身体を支える筋肉の強化を行い、身体への負担を減らしていきます。
「痛みを和らげる施術」と「痛みの原因の解消を目指す施術」を並行して行うことで、身体が根本から変わっていき、症状の早期改善と再発予防につながります。
最後に再発予防へとステップを進めます。
生活習慣のくせからくるゆがみ改善の指導や、身体への負担を起こさないためにご自宅でできる効果的なストレッチ、トレーニング方法などもしっかりお伝えします。
著者 Writer
- 山下 正信
ヤマシタ マサノブ - 保有資格:柔道整復師、鍼灸師、障害者スポーツトレーナー、登録販売者
得意な施術:痛みを探る手技
<患者様へひとこと>
痛みに関してささいなことでもご相談ください。
患者様と共に痛みのない生活を送るをモットーに施術を行います。 実績経験はありますが、痛み方は同じとは限りません。毎回新鮮な気持ちで常に向上心を持ち患者様の痛みを取り除くためにはどうしたらよいか常に考えています。
専門分野でなくてもアドバイスができると思います。
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